小さな組織を強くする。起業・開業前に知っておきたいノウハウ。

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独立する前に知っておきたい。会社員とフリーランスの違い。

働き方改革が叫ばれはじめて、残業が減ったり有給が使いやすくなったり職場の環境が変わり始めた人も多いのではないでしょうか。

高速回線やクラウドソフトが一般化して、高額な設備投資等が必要なくパソコン1台あれば仕事ができることも多く、会社に所属することなくフリーランスで働ける仕事も増えてきました。

しかしながら、会社員として雇用される場合とフリーランスとして働く場合は条件が全く異なりますので注意が必要です。

会社員とは

会社員とは雇用主と労働者で労働契約を結びます。年俸制、月給制、時給制と契約により様々ありますが、基本的に労働時間を提供することの対価として給与が発生します。

会社からは給与を受け取ることとなり、税務上は給与所得となります。

フリーランスとは

フリーランスとは1つの会社と雇用契約でなく業務委託契約を結びます。原則として個人事業主としての取り扱いとなります。

税務上は営業収入を得ることになり、経費を差し引いた営業所得に対して税金がかかります。

原則として会社対個人で対等の契約(取引)を行うこととなり、自分の意思で仕事を受注します。

なので複数の仕事を同時に請け負ったり、割に合わなかったり嫌な仕事は断ることも可能です。

契約形態は以下のような形態があります。

業務委託契約

フリーランスの場合、多くは業務委託契約となります。つまり働いた時間ではなく、依頼された仕事を完結することで報酬が受け取れる仕組みになります。
案件ごとや、期間を定めて契約を結ぶのが一般的です。

委任契約

一般的にイメージされるフリーランスという言葉からは外れますが、コンサルタントの顧問報酬や、お医者さんの医療行為などがこれに当たります。
これは、業務の完成を約する契約ではなく信義則の原則に則り、成果に繋がるよう努力義務となり、完成を約する契約ではありません。

会社員とフリーランスの法的な違い

△会社員は労働者として法律で守られる
労働者は労働基準法によって守られます。最低賃金や、残業代の支給、解雇にも高いハードルが設けられています。手厚い制度が設けられています。

これに対し、フリーランスは会社対個人事業主の業務委託契約となり、労働時間等は規定されていません。

社会保険の違い

会社員の場合は一定の要件を満たせば、社会保険への加入が義務づけられます。

会社員は以下のような手厚い社会保険制度がありますが、フリーランスは国民健康保険と国民年金のみ加入となります。

健康保険と厚生年金

社会保険の基幹部分です。従業員の自己負担と同額を会社で負担してくれます。厚生年金は国民年金と比較すると需給できる金額に大きな差が生まれます。

雇用保険

失業した際に、次の仕事が見つかるまでの一定期間、失業給付が受けられます。

労災保険

労働者を雇用した場合には、労災保険への加入が雇用主に義務づけられます。

責任の違い

会社員は定められた時間に出勤していれば、成果に関係なく給与を支払わなければいけませんが、フリーランスは原則仕事の完成をもって報酬が発生します。

フリーランスの場合でも契約により、期間を定めて毎月一定額の報酬設定も可能です。

フリーランスに発注する会社側のメリット

会社が仕事を依頼する際にも、社員を雇う時とフリーランスに外注する際には大きな違いがあります。

契約期間で事実上の人員調整ができる

会社員として雇用契約を結んだ場合は、労働基準法の制約を受ける為、解雇には高いハードルが設けられています。
期間を定めた契約社員の選択肢もありますが、正社員転換の規定等もあり自由には出来ません。
一方でフリーランスは会社との契約を原則としている為、契約の満了による打ち切りが可能です。

消費税の税額が控除できる

フリーランスに発注した場合は、原則消費税を加算した額を支払います。フリーランスの外注先が免税事業者の場合は消費税を請求されない場合もありますが、支払い時には仕入れ税額控除を適応できます。
詳しくは別記事で解説しますが、消費税が安くなる効果があります。
※2023年のインボイス制度導入で改正があります。

上記のような法的違いがある為、フリーランス扱いとして雇用契約ではなく業務委託契約にすることでメリットが得られます。
この為、実態は雇用契約であるべきものを業務委託契約にして、労働法規の規制を免れようとする事例が後を絶たないのでご注意ください。

報酬額の違い

上記のような法律制度の違いがあふ為、会社員のようにフリーランスは法的に守られません。
また、特定の仕事に特化した専門知識や能力を持っている場合が多く、会社員と比べて報酬は高い傾向にあります。

所得税の違い

雇用とフリーランスは税金面でも取り扱いが異なります。

雇用の場合

個人の確定申告書では、給与所得に分類されます。会社等に雇用されて働く給与所得者は、働くための道具や設備は雇い主から支給される為、原則経費はかからないという考え方から、給与所得控除が設けられており、税金面でも優遇されています。
また、給与以外の収入がない(20万円以下)場合は、働いている会社等で年末調整をすることで、確定申告が不要になります。

フリーランスの場合

フリーランスの確定申告書では、営業収入という区分になります。帳簿をつけて営業収入を得る為にかかった経費を差し引くことができます。客観的に認められる経費がない場合は、税金が高くなりますので、領収書等の証明書は必ず残しておく必要があります。

事前に青色申告の承認届出を税務署に出しておくことによって、65万円の控除を受けることが出来ます。

経費なし、控除なしで確定申告を行うと、収入が同じ会社員よりも多くの納税が発生しますので、事前に対策を行っておいてください。

まとめ

会社員として働いているのと比較すると、フリーランスは非常に厳しい環境ですね。
しかしながら、フリーランスは時間や会社に縛られない為、能力次第で会社員とは桁違いに稼げる可能性があります。

法律や税制の違いを知らないことで、損をすることも多くあります。独立の際には専門家に相談しながら適切に準備をして頂ければと思います。

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