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余計な税金を払いたくない!法人化するタイミングはいつがいいの?

個人事業を行なっていて売上が増えてくると気になってくるのが税金ではないでしょうか。
開業当初で利益が出てない状況であれば、納税はほとんどありませんが、個人の利益に当たる所得が増えてくると、どんどん負担感が増してくるのではないかと思います。

所得が増えてくると個人よりも法人にした方が税金が安いのでは?と感じるのではないでしょうか。
個人と法人の税制について解説していきます。

個人と法人の税制の違い

個人の税金は所得税法、法人の税金は法人税法により規定されています。
個人の所得税は、所得が高くなるほど高い税率が課税される累進課税制度になっています。
これに対し、法人税は、原則として利益金額による税率は同じですが、中小税制の優遇措置があり、令和1年現在は所得額が800万円以下の法人は優遇税率が適用されています。

法人成りすることで節税ができるタイミングっていつなの?

所得税率と法人税率が逆転する時

所得税は所得に応じて5%〜45%の税率がかかります。これに対して法人税は原則一定であり、所得税率と法人税率が逆転するタイミングがあります。
逆転のタイミングをみていきましょう。

一般的には、
所得税単体では、個人所得が900万円を超えると所得税率が30%となり法人税率を超えることとなりますが、事業税や住民税など考慮すると600万円~700万円ぐらいが逆転するラインになります。

所得金額が600万円の時の所得税と法人税の比較

法人 税額 個人 税額
法人税 90万円 所得税 78.8万円
住民税 15.6万円 住民税 60万円
事業税 34.6万円 - -
法人合計 140.2万円 個人合計 138.8万円
所得金額が700万円の時の所得税と法人税の比較

法人 税額 個人 税額
法人税 105万円 所得税 99.4万円
住民税 18.2万円 住民税 70万円
事業税 41.9万円 - -
法人合計 165.1万円 個人合計 169.4万円

※税務数表の税額早見表より抜粋
※注 所得は、売上から費用や所得控除を引いた金額になりますので、売上とは別のものになりますのでご注意ください。
※注 医療費や社会保険控除、事業税の区分など、個人の状況により異なるので、正確には専門家に相談してシュミーレーションを行ったうえで判断することをお勧めします。

売上が1000万円を超えて消費税の課税事業者となった時

基準を超えるか超えないかで数十万円の差が発生するのが消費税です、
個人・法人を問わず一定の基準に満たない事業者は消費税の納付が免除されています。
具体的には年間売上が1000万円未満の事業者は免税事業者となり、2期前の売上で判断をします。

言い換えると、売上が1000万円を超えた2期後は例え売上が1,000万円に達していなくても消費税の課税事業者になります。
この為、事業規模の拡大を望まない経営者は、年間の売上が1000万円を超えないように調整しながら仕事をしている人も多くいます。

法人の設立にはお金がかかる

法人を設立する為にはお金がかかります。
設立登記を司法写真に依頼した場合で、およそ30万円程度が相場になるでしょうか。
その他、都道府県や市区町村に対して支払う均等割りという税金が利益に関係なくかかりますのでご注意ください。
※均等割りは資本金や従業員数によって区分されており、東京都区内に所在し資本金が1,000万円以下、従業員数50人以下の場合は70,000円です。

法人は各種士業への報酬が高くなりやすい

税理士報酬などの士業への報酬も個人事業よりも法人の方が高くなる傾向にあります。

お勧めの法人化のタイミング

法人化するタイミングでお勧めしているのは、消費税が課税対象となる売上高が1,000万円を超えたタイミングをお勧めしています。

法人を設立すると、今まで個人として行っていた事業とは別で考えます。法人としては1期目の事業となり基準期間となる2年前の事業年度がありません。

つまり、個人事業の時の売上が1,000万円を超えていたとしても法人としては1期目となる為2年間は免税事業者として事業を行うことができます。

また、消費税の免税事業者はお客さんから消費税を預かってはいけないという決まりはなく、消費税分も売上として認識します。

個人として消費税が課税されるタイミングに法人化することで、1,000万円の売上に対して!8%で80万円、10%なら100万円もの差が出てきます。

赤字でも支払う税金がある

原則、法人税は赤字の会社には課税されません。しかし、赤字であっても支払わないといけない税金はありますのでご注意ください。

地方税の均等割

法人の住所を置いている都道府県と市区町村に支払う基本料金のような税金です。
また市区町村をまたいで複数の事業所がある場合は納付先が増えますのでご注意ください。
資本金に応じて設定をされています。

償却資産税や自動車税など

会社の保有している資産にかかる税金です。こちらも保有している固定資産に対して課税されるので赤字であっても支払わなければいけません。

消費税

消費税はお客さんから預かっている性質の税金になりますので、赤字であっても納付が必要になります。預かったものとはいえ、まとまった金額を納付するので資金繰りに大きく影響します。

個人の所得税の税率の境目になりそうな場合は越えないように調整が必要なの?

個人の所得税は所得金額により税率が変わりますが、控除で上手く調整されており税率の境目を少し超えたとしても税率が跳ね上がることはありません。
あえてここを調整する必要はありません。

まとめ

個人と法人でどちらが税金が得なのか。気になるところだと思いますがそこまで正確に算出する必要はないと思っています。

個人所得のを厳密に計算したところで、登記等が必要であり法人と個人を簡単に切り替えができないこと。

法人は設立する時だけでなく、解散するにも費用がかかる為、簡単にやめられないこと。

つまり、今後の長い目で見て法人化した方がメリットがあると判断できる状況が、ないと検討できないと思います。

数万円の税金の差のために、何十万円の費用をかけて法人化する価値はないと思います。

以上より、消費税の課税事業者になったタイミングで法人化を検討すべきではないかとおもいます。

法人化すると役員報酬の支給による利益調整や、事業に対する覚気持ちも変わります。

是非検討してみてください。

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