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格差社会の正体とは?日本の安くて便利を支える仕組みを解説

日本は世界有数の経済大国であり世界的にも豊かな国とされています。
一億総中流社会や終身雇用、老後も年金で安心と言われた時代がありましたが、高度成長期、バブル経済の時代の終わりとともに日本経済は大きく変化をしてきました。
日本は物質的に豊かで、当たり前に安くて良いサービスが受けられ、消費者として大きな恩恵を受けられる便利な世の中になっています。

一方で非正規雇用や貧困の問題。格差社会の広がりなどの問題も顕在化しています。
豊かな国であるはずなのに、なぜこういった問題が生まれるのでしょうか。

日本は豊かな国であるというのは幻想?

日本はアメリカに次いで世界第二位に経済大国を経験し、現在は中国に抜かれ世界第三位という位置づけにあります。
高度経済成長期に大規模な都市開発やインフラ整備が進み、便利な生活を送ることが出来ており、このことが日本は経済大国であり、豊かな国であるという印象に繋がっているのではないでしょうか。

実際に日本はGDP等の経済規模においては現在も世界の中でトップレベルにあると言えるでしょう。
都市や交通インフラが発達し、モノやサービスのレベルは高く時代の最先端の技術を享受できる環境にあります。
そんな日本において、なぜ豊かさを感じることが出来ないのでしょうか。

格差社会という苦悩

高度経済成長期には一億総中流と言われていた時期もあり、右肩上がりの経済と終身雇用制度のもと、どんどん暮らしが良くなっていく状況がありました。
しかしながらバブル経済の崩壊とともに、格差社会といわれる状況が生まれ時間とともに格差が拡大していいます。
非正規雇用が増加し、経済悪化の時には派遣や非正規雇用の解雇が問題になってきました。
さらには正社員であっても、ワーキングプアという言葉があるように、安い賃金で長時間労働を強いられるケースも多々見られてきました。
その一方で富裕層はより豊かになっていきます。一体、どうして格差が生まれるいているのでしょうか。

日本は安くて質が良いものが市場に溢れている

日本は戦後の高度経済成長期において、自動車を中心とした性能の良い製品を大量に生産することで経済的に成長してきました。
市場経済が右肩上がりに拡大している時代には、供給よりも需要の方が大きく作ればどんどん売れていきます。いかに効率良く生産をして生産量を増やすかにフォーカスをすれば業績が伸びていきました。

しかしながらバブルの崩壊とともに、需要が急激に冷え込み供給過剰な状況に陥っていきました。
縮小市場において供給過剰な状況では、売るための努力をしなければ売上が下がっていきます。
新規営業や、プロモーション、製品のやサービスの改善にコストをかける必要が出てきました。
何もしなければ売れないから、コストをかけて質を上げる必要があったのです。

経済の縮小とともに供給過剰な状況に変化をすると、作ったものは工夫をしなければ簡単に売れなくなっていきます。
価格、品質、差別化。作れば作っただけ売れていた時代と比較すると値引きや売るためのコストの増加することで、利益率は当然下がります。
平成大不況と言われる時代を経て、コンビニエンスストアで24時間買い物が出来たり、自宅にいながらインターネットで買い物が出来るなど企業努力や工夫の結果として非常に便利な世の中になっています。

より良いサービスが生まれ安く良い物が買え良いサービスが受けられるようになったことは間違いありません。

経営者だって、好き好んで24時間営業をしたり安く物を売ったりしたくはないでしょう。
やらなければ競争に勝てないからやっているのが現実ではないでしょうか。

その安くて便利は誰が支えているの?

その便利な仕組みは誰が支えているのでしょうか。
便利なものを安く利用しようとすると、安く働いてくれる人が必要になります。

一時の外食産業を思い出してもらえればイメージしやすいと思いますが、
ハンバーガーが1個100円を大きく下回り、牛丼も200円台で食べられる時代がありました。
材料費を除いた1個あたりの粗利は一体いくらになるのでしょうか。
年収2000万の人がそのハンバーガーを作る作業に従事しては利益なんて出ないことは容易に想像できますよね。

物やサービスを安く提供する為には、原価を安くし、かつ量を捌かなければ利益は出ません。
安くて良いサービスの裏には、安い賃金で大量労働力の供給をしている人が存在しているという事実があります。

パートやアルバイトなどの非正規の人たちの労働力なくして、日本における便利な世の中は維持できないのではないでしょうか。
非正規社員ばかりが問題かのように取り扱われることが多いですが、これは非正規社員だけの問題ではありませn。
正社員であっても、昇給が見込めなかったり、長時間労働を行うことでサービスコストを下げているという実態は多くの業態で見られます。

先進国だと言われる日本において、ワーキングプアや貧困の問題が生まれるのは、こういった安く高品質なモノやサービスを支える安い労働力を担っている人たちであると考えられます。

格差社会の正体

日本は格差社会と言われ、格差はどんどん広がっているといわれています。
技術も何も進歩しているにも関わらず、なぜ格差は是正されないのでしょうか。

先ほどのハンバーガーの例からもイメージできると思いますが、
安くて良いサービスを提供する為の歯車の1つになっている人が大きく稼ぐことは難しいでしょう。

安くて良いサービスを提供する仕組みを作った人にお金が集まるのです。
そこで働く人の給料だって、その仕組みを作った人がコントロールしているのです。

もちろん、機械化により人手を介さず効率的に大量生産が可能になった例もあるでしょう。
しかしながら、その裏では機械化で仕事を奪われる人がいたり、低賃金で長時間働く人たちがいるかもしれません。
安くて良いものが溢れるほどに、その裏で労働力を提供している人たちがいます。

まとめ

昔は一億総中流と言われた時代がありました。
真面目に働いていれば定年まで安定して働けて、給料は右肩上がりで上昇し、退職金と年金で悠々自適に第二の人生が送れる。
多くの国民がその恩恵を受けられる時代がありました。

終身雇用を含めた昭和の時代における経済の仕組みは、右肩上がりに経済が拡大していくのが前提であり、縮小経済においては成り立たないものと考えた方が良いのかもしれません。
格差が広がる背景には、利益を生み出す仕組みを構築できる人たちががさらなる利益を生み出す一方、安く物やサービスを提供する為の歯車になる人たちが苦しい状況に置かれているのが現状ではないでしょうか。

今後は人口減少の局面に入っていくことで、人手不足はより顕在化してきます。
人手不足の業界では多少なりの待遇改善も期待できるかもしれません。

しかしながら、多少なりが限界なのが現実です。
労働者として働く以上、お客さんから受け取る対価以上のお金以上の給料を受け取ることは出来ないからです。
その事業における収益力が従事する人の給与と深く関係しています。

今後の日本において劇的に格差が改善される状況は起こり得ないと思います。
格差を嘆くよりも、価値を生み出す仕組みを作る側に回ることが必要だと思います。
資本を持たなければ、出来ることが限られるうえに取らなければならないリスクも大きくなります。
富を持つ者が、その富を使いより多くの富を生み出す。
持たない者は自分の時間を提供して働き続けなければならない。
これこそが格差の根底にあるものだと思っています。

資本主義のルールは残酷です。
しかしながら、この壁を越えなければラットレースと言われるように永遠に自分の時間を提供して働き続けることになります。
嘆いていても何も変わりません。行動を起こさなければ現状が良くなることはありません。

社会の仕組みを知り、アンテナを常に張ることで、思わぬチャンスを掴めることだってあります。
経営の支援を行っていく中で、ちょっとしたきっかけで人生が大きく変わることも目の当たりにしてきました。
インターネットの発達とともに個人でも情報発信が容易にできる時代になり、上手く活用することでビジネスを切り開く人がたくさんいます。

簡単ではありませんが、ツールを上手く使えば絶対に越えられない壁ではありません。
意識が変わることで人生が変わるきっかけになれば本望です。

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